
自転車を選ぶとき、デザインや価格だけでなく、普段は見えない部品にも目を向けてみませんか。
マルキン自転車の「ビザリアEX」は、大型バスケットや幅広タイヤを備えた、存在感のあるシティサイクルです。
コスナサイクルがこのモデルで特に注目しているのは、長年の修理経験から重要性を実感してきた、カートリッジ式ボトムブラケットと後輪ローラーブレーキという2つの部品です。
通常のビザリアとの価格差は、26インチ・27.5インチともに税込5,500円です。
では、その価格差にはどのような意味があるのでしょうか。
これまでの自転車の販売や修理の経験をもとに、3モデルの違いや日常装備、ビザリアEXを選ぶ理由をご紹介します。

マルキン自転車の「ビザリアEX」は、一般的なシティサイクルとはひと味違う、ボリューム感のあるスタイルが特徴です。
大きなフロントバスケット、太めのタイヤ、ゆったりとした印象のフレームデザインを組み合わせています。
見た目には存在感がありますが、通勤や通学、買い物など、日常生活で使用することを考えた自転車です。
スポーツバイクのように速さを追求したモデルではなく、普段の生活で必要な装備を備えたシティサイクルです。


ビザリアEXには、26インチと27.5インチの2サイズがあります。
サイズ選びでは、タイヤの大きさだけでなく、サドル最低地上高や実際の足つきも確認したいポイントです。
どちらも外装6段変速を採用しており、道路の勾配や走行状況に応じてギアを切り替えられます。
ただし、タイヤサイズが大きいからといって、必ずしも身長の高い方だけに適しているわけではありません。
フレームの形状やサドルの高さ、実際にまたがったときの足つきなどを確認し、自分の体格に合ったサイズを選ぶことが大切です。
| 装備・仕様 | ビザリアEX |
|---|---|
| サイズ | 26インチ/27.5インチ |
| 変速機 | 外装6段変速 |
| ボトムブラケット | カートリッジBB |
| 後輪ブレーキ | シマノ製ローラーブレーキ |
| 前バスケット | 超大型フロントバスケット |
| リアキャリア | クラス27 |
| ライト | LEDオートライト |
| タイヤ | 26×1.95/27.5×1.95(実車確認) |
| 車体重量 | 約21.5kg/約22.5kg |
装備のなかでも、カートリッジ式ボトムブラケット(カートリッジBB)とローラーブレーキは、コスナサイクルが重視している部分です。
なぜこの2つを重視するのか、後ほど詳しくご説明します。
ビザリアEXの詳しい仕様やカラーバリエーションについては、メーカー公式サイトでもご確認いただけます。
マルキンのビザリアシリーズには、「ビザリアEX」「ビザリア」「ビザリアシティ」の3モデルがあります。
それぞれの税込価格を比較してみましょう。
| モデル | 26インチ | 27.5インチ |
|---|---|---|
| ビザリアEX | 52,800円 | 53,900円 |
| ビザリア | 47,300円 | 48,400円 |
| ビザリアシティ | 設定なし | 47,300円 |
※2026年10月17日時点、コスナサイクル確認価格です。価格や仕様は変更される場合があります。
通常のビザリアとビザリアEXを比較すると、どちらのサイズも価格差は5,500円です。
注目したい違いのひとつが、後輪ブレーキです。
通常のビザリアにはバンドブレーキが採用されているのに対し、ビザリアEXにはローラーブレーキが採用されています。
また、通常のビザリアのBB(ボトムブラケット)はカップアンドコーンタイプで、ベアリングの当たりを調整して使う方式です。一方、ビザリアEXは耐久性に優れたカートリッジ式ボトムブラケット(カートリッジBB)を標準装備しています。
ビザリアシティは、27.5インチのみの展開です。
価格は税込47,300円で、同サイズのビザリアEXとは6,600円の価格差があります。
通常のビザリアとビザリアEXがリアキャリアと両立スタンドを備えているのに対し、ビザリアシティはリアキャリアを標準装備せず、一本スタンドを採用しています。
また、ビザリアシティの後輪ブレーキはバンドブレーキです。
3モデルは、大きなバスケットや幅広タイヤといったシリーズ共通の特徴を持ちながら、日常での使い方に合わせて装備構成が分かれています。
荷物を後ろにも積みたい方や、駐輪時の安定性を重視する方は、リアキャリアやスタンドの違いも確認しておきましょう。
価格だけでなく、自分の使い方に必要な装備が備わっているかを比較して選ぶことをおすすめします。
自転車を購入するとき、5,500円の価格差は決して小さくありません。
予算に限りがあれば、少しでも安いモデルを選びたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
もちろん、価格は大切な判断材料です。
しかし、購入時の金額だけでなく、何年も使い続けるなかでどのような部品が使われているかにも、目を向けていただきたいと思います。
コスナサイクルでは、修理の経験から、その判断材料のひとつとしてBB(ボトムブラケット)やブレーキの構造を大切にしています。
BBとは「ボトムブラケット」の略称で、ペダルを回すためのクランク軸を支える重要な部品です。
自転車のフレーム中央下部、左右のクランクの間に組み込まれています。
普段は外から見えにくく、購入時にもあまり注目されない部分かもしれません。
しかし、ペダルをこぐたびに力が加わるため、回転の滑らかさやガタの有無は、自転車を快適に使ううえで大切です。

BBにはさまざまな種類がありますが、一般的なシティサイクルでは、カップアンドコーンBBや、一体構造のカートリッジBBなどが使われています。

カップアンドコーンBBは、軸やベアリング、受け部品などを組み合わせ、適切な状態に調整して使用する構造です。
分解して点検や調整ができることは、この方式の特徴です。
ただし、長期間の使用によってベアリングのボールやカップ・コーンの接触面が摩耗すると、ガタや回転不良が発生する場合があります。
摩耗が進んでいる場合は、調整だけでは十分に改善できず、部品交換が必要になることもあります。

一方、カートリッジBBは、軸とベアリングなどが一体化されたユニット構造で、内部への水や汚れの侵入を抑える構造が採用されています。
カップアンドコーンBBのように、ベアリングの当たりを調整する構造ではないことも特徴です。
ただし、カートリッジBBであっても、使用状況や経年劣化によって不具合が発生する可能性はあります。
※ビザリアEXに使用されていますカートリッジ式ボトムブラケットは画像の商品と異なります。
カップアンドコーンBBだから悪い、カートリッジBBだから絶対に故障しない、ということではありません。
どちらも適切な取り付けと、使用状況に応じた点検が必要です。
大切なのは、それぞれの構造や整備方法の違いを理解して選ぶことだと考えています。
コスナサイクルでは、これまで多くの自転車の修理や整備を行ってきました。
そのなかで、シティサイクル(ママチャリ)などに採用されているカップアンドコーンBBについても、長期間の使用によるガタを修理した経験があります。
調整することで改善しても、使用を続けるうちにガタが再発してしまうケースもありました。
もちろん、すべてのカップアンドコーンBBで同じ症状が起きるわけではありません。
使用頻度や雨天走行、保管環境、部品の摩耗状態などによっても違いがあります。
ただ、実際の修理では、購入時には目立たない部品の違いが、長く使ううえで重要になることがあります。
これまでコスナサイクルでは、一部の新車について、標準装備のカップアンドコーンBBを、対応するカートリッジBBに交換して販売してきました。
その背景には、修理で経験してきたBBのガタや、調整後の再発があります。
カップアンドコーンBBにも、分解して点検・調整できるという良さがあります。
しかし、購入後も長く使用していただくことを考え、部品の適合性や整備性を確認したうえで、独自仕様として販売する場合があります。
ビザリアEXは、そうしたカートリッジBBを最初から標準装備しています。
これまで新車のBBを組み替えてきたコスナサイクルにとって、購入時には見えにくい部分に配慮された部品構成は、このモデルを評価する大切な理由のひとつです。
通常ビザリアにはバンドブレーキが採用されているのに対し、ビザリアEXにはシマノ製ローラーブレーキが採用されています。
バンドブレーキは、回転するドラムの外周をバンドで締め付けて制動する構造です。
一方、ローラーブレーキは内部のローラーなどを利用して制動する構造で、専用グリスを使用する点も特徴です。

一般的なバンドブレーキは、長期間使用するなかで、ブレーキをかけると「キーッ」という嫌な音鳴りが発生することがあります。
特にブレーキ内部の摩擦面が原因で音鳴りが発生している場合は、ワイヤーなどを調整しても改善が難しく、後輪ブレーキ本体の交換が必要になるケースがあります。
コスナサイクルでも、こうした音鳴りの修理では、状態を確認したうえで、音鳴りの発生しにくい消音タイプのサーボブレーキ本体の交換で対応しています。
バンドブレーキの音鳴りと交換作業については、実際の修理事例を紹介した関連記事でも詳しく解説しています。
ローラーブレーキは、制動部分が外部に直接露出しにくい構造のため、雨や水の影響を比較的受けにくい特徴があります。
また、一般的なバンドブレーキに比べて音鳴りが発生しにくく、日常使用に適した後輪ブレーキです。
ただし、長く使用するためには、適切な点検やメンテナンスが必要です。
ローラーブレーキは、使用状況や内部の状態によって音鳴りが発生することがあります。
原因のひとつとして考えられるのが、専用グリスの不足や劣化です。
その場合、メーカー指定の専用グリスを適切に補充することで、改善が期待できることがあります。
しかし、音鳴りの原因が必ずグリス不足とは限りません。
内部部品の摩耗や劣化など、別の原因が関係している可能性もあります。
また、異音の種類や発生状況によっては、安全に関わる不具合が隠れている場合もあります。
そのため、音が出たからといって、原因を確認せずにグリスを補充すればよいというものではありません。
ローラーブレーキには、メーカー指定の専用グリスを使用する必要があります。一般的な潤滑油やグリスで代用するものではありません。
異音が発生した場合は、まず販売店や修理店でブレーキの状態を確認してもらい、必要な整備を判断することが大切です。
詳しい構造や音鳴り対策については、コスナブログの関連記事でもご紹介しています。
コスナサイクルでは、ブレーキの種類だけでなく、不具合が発生したときにどのような整備が必要になるのかも、自転車選びの判断材料にしています。
ビザリアEXは、一般的な細めのシティサイクル用タイヤとは異なる、幅広のタイヤを採用しています。
コスナサイクルで確認した実車のタイヤサイズは、次のとおりです。
タイヤ幅の表記にある「1.95」は、インチ単位の呼び幅を示しています。
幅の広いタイヤは、適切な空気圧で使用することで、路面からの細かな衝撃を和らげる効果が期待できます。
ただし、太いタイヤであれば必ず乗り心地がよいというわけではありません。
タイヤの構造や空気圧、車体の設計、路面状況によっても乗り心地は変わります。
特に空気圧が不足した状態で乗り続けると、タイヤやチューブを傷める原因になるため、定期的な確認が大切です。

ビザリアEXの見た目でも印象的なのが、大きなフロントバスケットです。
コスナサイクルで実測したバスケットの内寸は、上部が幅約44.4cm×奥行約30.0cm×高さ約17.2cm、底部が幅約40.0cm×奥行約25.4cmです。
買い物袋や通勤用バッグなど、普段持ち運ぶ荷物を入れやすい大きさが魅力です。
ただし、バッグの形状によっては収まらない場合もあるため、実際の荷物との相性を確認しておくと安心です。
また、バスケットが大きいからといって、重い荷物を無制限に積めるわけではありません。
積載する際は、メーカーが定める重量制限を守り、荷物が偏らないように注意しましょう。

ビザリアEXには、LEDオートライトが装備されています。
暗くなったときにライトが自動点灯するため、通勤や買い物で夕方以降に走る機会がある方にも便利な装備です。

外装6段変速は、走行状況に合わせてギア比を切り替えられ、平坦な道や坂道などで使い分けられます。
また、外装変速機は使用に伴うワイヤーの初期なじみや各部の状態変化によって、変速調整が必要になることがあります。
変速がスムーズに切り替わらなくなった場合は、早めの点検・調整をおすすめします。

ビザリアEXには、最大積載質量27kgのクラス27リアキャリアが標準装備されています。
リアキャリアに貼られた注意ラベルには、幼児用座席の取り付けが可能であることも記載されています。
ただし、幼児用座席を取り付ける場合は、座席とお子さまの合計質量が27kg以下であることに加え、自転車本体や座席の適合条件も確認する必要があります。またスタンドは必ず両立スタンドを使用してください。
取り付けをご検討の際は、安全のため事前に販売店へご相談ください。

ビザリアEXは、フレームの形状だけでなく、カラーによっても全体の印象が変わります。
淡い色合いの車体は柔らかな印象があり、暗めのカラーは全体が引き締まって見えます。
カラーを比較する際は、ロゴなど一部分の写真だけでなく、車体全体の写真で見比べると、それぞれの雰囲気が分かりやすくなります。




27.5インチ限定カラーの「マットギャラクシーブラック」は、特に実車で確認していただきたいカラーです。
一見すると落ち着いたマットブラックですが、近くで見るとフレーム表面に細かなメタリック粒子のような輝きが感じられます。
コスナサイクルで実車を確認した際にも、車体全体の写真だけでは伝わりにくい質感が印象に残りました。
シンプルなブラックとは少し違う、さりげない表情を持ったカラーです。

※写真の色味や質感は、撮影環境やご覧の画面によって実物と異なって見える場合があります。
自転車のサイズ選びでは、タイヤの大きさやメーカーが示す適応身長だけで判断しないことが大切です。
コスナサイクルでは、メーカーの適応身長目安だけでなく、実際にまたがったときの足つきや乗車姿勢を重視しています。
その判断材料のひとつが「サドル最低地上高」です。
サドル最低地上高とは、サドルを一番低くした状態で、地面からサドル上部までを測った高さのことです。
ビザリアEXのサドル最低地上高は、次のとおりです。
| サイズ | サドル最低地上高 |
|---|---|
| 26インチ | 77.0cm |
| 27.5インチ | 79.0cm |
両サイズの差は2cmですが、実際にまたがったときの足つきや乗車姿勢には、体格によって違いが生じます。
当店では、メーカーが示す適応身長の目安が低めに設定されていると感じる場合もあるため、サドル最低地上高を優先的な判断材料として、お客様に合うサイズをご提案しています。
ただし、サドル最低地上高だけで適切なサイズが決まるわけではありません。
同じ身長でも股下の長さや腕の長さなどによって乗りやすさは異なるため、可能であれば実際にまたがり、足つきやハンドルまでの距離を確認することをおすすめします。
ビザリアEXの車体重量は、26インチが約21.5kg、27.5インチが約22.5kgです。
大型バスケットや幅広タイヤなどを備えた車体のため、重量についても考慮しておきたいところです。
普段走る道路だけでなく、駐輪場での出し入れや、段差を越える必要がある場所なども想像してみてください。
走行中の乗りやすさと、停止中の取り回しやすさは、必ずしも同じではありません。
コスナサイクルではビザリアEXの部品構成を評価していますが、すべての方にEXが最適だとは考えていません。
使用頻度が少ない方や、予算を優先したい方には、通常のビザリアやビザリアシティが候補になることもあります。
反対に、毎日の通勤や買い物などで長く使用することを考えている方には、BBや後輪ブレーキの違いも比較していただきたいと思います。
大切なのは、価格の高いモデルを選ぶことではなく、自分の使い方に合った一台を選ぶことです。
自転車は、購入したときの乗り心地だけでなく、その後も長く快適に使えることが大切です。
コスナサイクルでは、長年の販売・修理経験を通して、購入時には目立たない部品の違いが、その後の整備や使い心地に関わることを実感してきました。
こうした経験から、新車を選ぶ際にも、デザインや価格だけでなく、長く使うことを考えた部品構成や整備性を重視しています。
ビザリアEXは、コスナサイクルが大切にしている自転車選びの考え方に合ったモデルです。
お気に入りのデザインやカラーを選ぶことも、自転車を購入する楽しみのひとつです。
しかし、自転車の価値は見た目や価格だけで決まるものではありません。
コスナサイクルでは、お客様の使い方や普段の走行環境を伺ったうえで、一台一台の最終組み立てや調整、納車時の乗り方の説明まで丁寧に行うことを大切にしています。
購入するときだけでなく、その後も安心して乗り続けていただくことが、私たちの役割だと考えているからです。
詳しくは、コスナサイクルのこだわり販売でもご紹介しています。
修理のご相談を受けていると、自転車は単なる移動手段ではないと感じることがあります。
毎日の通勤に使ってきた一台。
買い物や家族との日常を支えてきた一台。
長く使ってきた自転車には、それぞれの思い出や愛着が詰まっています。
だからこそ、これからも長く乗り続けていただけるよう、購入後のことまで考えてご提案しています。
ビザリアEXをおすすめする理由も、こうしたコスナサイクルの想いにつながっています。
マルキン自転車のビザリアシリーズには、ビザリアEX・ビザリア・ビザリアシティの3モデルがあります。
ビザリアEXと通常ビザリアの価格差は、26インチ・27.5インチともに税込5,500円です。
コスナサイクルがEXで特に注目しているのは、カートリッジBBと後輪ローラーブレーキです。
どちらも故障しないことを保証するものではありませんが、長年の修理経験を通して、選ぶ際に注目する価値があると考えています。
自転車を選ぶときは、デザインや価格に加え、これからどのように使っていきたいかも考えてみてください。
ビザリアEXをご検討中の方は、サイズや用途、普段の乗り方なども含めて、コスナサイクルへお気軽にご相談ください。
購入したその日だけでなく、これからも安心して乗り続けていただけるよう、一台選びをお手伝いしています。
