自転車後輪のブレーキをかけるたびに「キ~キ~!」と音鳴りがするんですけど?
そんなお悩みで他店購入車のお客様がご来店されることもしばしばあります。
イヤですね!
あの音は。
音鳴りがするからとドラムブレーキの注意事項を無視して「油をさしたら」それこそ大事故につながりブレーキが効かず大変危険です。
また、あの音鳴りが嫌で前輪だけブレーキを使用して、後輪のブレーキをかけない方がいるようですが、それもとっても危険で事故につながる可能性がありますので必ず前後ブレーキレバー握って止めてください。
「キ~キ~!」と音鳴りする自転車後輪のブレーキを見るとそのほとんどがあるブレーキを使用していました。
それは・・・・・!?
一般自転車には、ローラーブレーキ・サーボブレーキ・ドラムブレーキの3種類があります。
音鳴りがするほとんどの自転車には「ドラムブレーキ」が使用されています。
安価な自転車によく採用されているのですが、このドラムブレーキ一は一旦音鳴りが発生するとそれを消す方法はありません。
音が出にくい消音タイプの「サーボブレーキ」に本体ごと交換する必要があります。
こちらが「サーボブレーキ」です。
左側が音鳴りしにくい「サーボブレーキ」で右側が今回音鳴りの原因となった「ドラムブレーキ」
ブレーキ内側を見てもおわかりのようにブレーキ本体の内側の構造がまったく違います。
「サーボブレーキ」は、内側から外側にブレーキパッドを押し出して制動するのに対して、「ドラムブレーキ」は外側からブレーキパッドを押し出してブレーキ制動をします。
後輪ハブ軸ナットをレンチ工具を使用して左右緩めます。
バンドブレーキ本体を固定している取付バンドのネジを緩めたらブレーキケーブル固定ナットも緩めブレーキワイヤーを取り外します。
車体から後輪を取り外します。
今回のような6段変速仕様の場合には、チェーンは一番小さなギヤの位置にセットするとスムーズに取り外せます。
ドラムブレーキ本体を固定しているナットを17㎜レンチ工具で緩めます。この時もう片方の手でしっかり本体を押さえて緩めてください。
ドラムブレーキ本体の内側部分の部品を専用工具を使用して取り外します。
取り外した古いドラムブレーキに変わり、サーボブレーキ用内側の部品を手でしっかりネジ込んで固定します。
この時ネジ部には薄くグリスを塗布してください。こうする事で締め付けトルクを一定に保ちます。
サーブブレーキ本体部分のハブ軸用固定ナットを17㎜レンチ工具で締め付けます。この時ももう片方の手でしっかり押えます。
車体に後輪をはめ込みます。
今回の6段変速仕様の場合は、変速用アウターケーブルの取り回しにも気を付けながら作業をします。
サーボブレーキ本体の取付バンドネジを仮止めしてから、ハブ軸ナットをレンチ工具で左右締め付けて固定します。
サーブブレーキの取付バンド用ネジをしっかり締め付けます。
サーボブレーキはブレーキケーブルを固定する前に初期設定が必要です。
緑色のカバーが付いている所にあるプラスネジ部を回してドラムブレーキが接触する音がして車輪が固定される状態まで一旦ネジを回します。
それから今度は逆にネジを緩めながら「シャリシャリ」とパッドが擦れる事がしなくなり、車輪もスムーズに回転する位置になるようにネジで微調整して初期設定を行います。
ブレーキケーブルを通して手で前方に引っ張りながらネジを工具で固定します。
左側の後用ブレーキレバーを何度が握りブレーキケーブルの初期伸びを調整します。
最後に専用のトルクレンチ工具でハブ軸ナットの締め付け量を再確認します。
これで「ドラムブレーキ」から「サーボブレーキ」へのブレーキ本体交換作業の完了です。
ドラムブレーキからサーボブレーキに交換した場合に後輪ブレーキレバーを握った時の感覚も少し変わります。
「ドラムブレーキ」の時はガツンとブレーキが効く感覚ですが、「サーボブレーキ」の場合は後輪ブレーキレバーを握った時の感覚はソフトな感覚でブレーキがしっかり効く感じになります。
自転車後ブレーキの音鳴りで悩んでいられる方がいましたら、できるだけ早く消音タイプの「サーボブレーキ」への交換をおすすめします。
お近くの自転車専門店にご相談いただき、嫌な「キ~キ~!」となる音鳴りを解消をして快適な自転車生活を過ごしてください。
シマノ製ローラーブレーキから音鳴したらローラブレーキ専用グリスを注入