お客様よりマウンテンバイクのオーバーホール作業のご依頼です。
※オーバーホール作業とは、自転車各部品をフレームから一旦全て取り外し、部品単位の分解・清掃作業を行い調整して再組立する作業です。
実車を見てびっくり!今から33年前の1989年製の国産マウンテンバイクARAYA「Muddy Fox(マディ フォックス)」じゃないですか!
アラヤは1982年国内初のマウンテンバイク「Muddy Fox」を誕生させその後人気を集めたブランドです。
いや~懐かしい。
それにしても保存状態が凄くよく、また当店にお持ちいただく前にオーナー様自身で車体を拭いてきたようでオーナー様の愛着をとても感じました。
フロントハブ軸を分解して汚れを落としていきます。
ベアリングは摩耗していますので新品に交換します。
フロントハブを分解してハブ内部を見ると長年の古いグリスがべっとり付いてますね。
先ずはフロントハブ内部を洗浄してきれいにします。
ベアリングを新品に交換してグリスを注入、その後ハブ軸シャフトのベアリングが滑らかに回転するように玉当たりを調整していきます。
フリーハブ内部も古いグリスで汚れが酷いですね。
フリーハブ内部も洗浄してきれいさっぱりになりました。
この後ベアリングを新品に交換してグリスアップを行いハブ軸の玉当たりを調整して滑らかな回転になるよう仕上げます。
フレームヘッドの部品を取り外しフレームヘッド内部の状態を確認。
古いグリスでかなり汚れています。
ヘッド内部を洗浄後リテーナーのベアリングにグリスを注入して、ヘッド部分の部品を組付けフロントフォークの玉当たりを調整して回転を滑らかな状態にしていきます。
クランク軸部分のボトムブラケットを分解
シャフト軸の汚れとベアリング受け内部も古いグリスが固着しています。
ボトムブラケットの各部品を洗浄してきれいに。
ボトムブラケットの「ARAYA」の刻印が蘇りました。
ギアクランクを一旦、全ての部品をばらして汚れを落としていきます。
各ギア板の汚れもすっきり落ち、ネジ類も洗浄してきれいに、クランクにも光沢が戻りました。
カセットスプロケットもかなり頑固に汚れが付いてますね。
カセットスプロケットは、全て分解してから洗浄してきれいに仕上げました。
リアディレイラーも分解して汚れを落としていきます。
洗浄後のリアディレイラー、汚れもスッキリ落ちきれいに
シフトレバー(サムシフター)も分解し洗浄してきれいに。
シマノ製サムシフターの変速レバー懐かしいです。
SIS(シマノインデックスシステム)とF(フリクション)の切り替えモード付。
チェーンも汚れの層が溜まってリンクとプレートとの間にも泥がべったり付着しています。
チェーンの汚れも落としスッキリ!
約33年前の1989年製ARAYA「Muddy Fox」マウンテンバイクがオーバーホール作業にて蘇りました。
ワックスコートしたフレームの「Muddy Fox」ロゴが輝いて見えます。
1989年製アラヤMuddy Foxのヘッドマーク
フレームのシートステーにはARAYAのトレードマークが刻印されています。
当時世界のマウンテンバイク用リムの定番で人気を誇っていたARAYA製マウンテンバイク用リムのひとつが「RM-20 」モデル。
フレームのシートチューブ裏側には、携帯ポンプが取付できように標準でポンプペグが付いていました。
ポンプペグの下側部分
当時の後輪ブレーキはフレーム下部に取り付けられたU型ブレーキです。
約33年前の国産マウンテンバイクARAYA「Muddy Fox」を久しぶりに目にして懐かしさと、オーバーホール作業をしていて当時の世界に誇る日本のものづくりの素晴らしさをあらためて感じました。
T様ありがとうございました。
いつまでもご愛用くださいませ。
コスナブログ記事過去のマウンテンバイクのクリーニング記事をいくつか紹介します。
約20年前のマウンテンバイクのサイクルクリーニング依頼「ビフォーアフター」
約20年前の「コメンサル」マウンテンバイクがコスナのサイクルクリーニングでピッカピカに!
約15年前のマウンテンバイクがコスナのサイクルクリーニングでピッカピカに
その他コスナサイクルの「サイクルクリーニング」関連記事はこちらを参照しくてださい。