小田原の自転車専門店

約12年前の「KUOTA」ロードバイクのオーバーホール作業

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール作業

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オーバーホール作業のご依頼

オーナー様より約12年前に他店様で購入した「KUOTA」ロードバイクのオーバーホール作業のご依頼を頂きました。

お話をお聞きすると今回ご依頼いただきましたロードバイクは年1回のレース用にご使用されているようで、今までセルフメンテナンスは定期的に行っていたようですが、約10年経ち乗り心地がいまいちに感じるようになり、プロにお願いしようとコスナブログ記事を見てご来店くださいました。

オーバーホールとは?

オーバーホールとは、自転車の各パーツを分解・清掃・点検し、必要に応じて交換・再組立てを行う作業です。具体的には、以下の作業が含まれます:

  • フレームの清掃と点検
  • ホイールやハブのメンテナンス
  • ブレーキやシフターケーブルの交換
  • チェーン、スプロケット、クランクセットの清掃と交換
  • その他各部品の洗浄潤滑グリスアップなど

オーバーホール作業手順について

フレームとパーツの分解

ホイール、ペダル、チェーン、シフターケーブル、ブレーキケーブルなど、全てのパーツを自転車から取り外します。

各パーツの清掃と点検

取り外したパーツを1つ1つ丁寧に洗浄し、劣化や破損がないかを確認します。

再組立て

パーツが全て清掃され、必要な交換が済んだら、フレームに戻していきます。各部のボルトやナットを適切なトルク値で締めることが大切です。

調整とテストライド

最後に、ブレーキやシフターの調整を行い、全体の動作確認を行います。再組立て後は必ずテストライドを行い、問題がないか確認します。

オーバーホール作業前の確認

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール作業前

先ずはオーバーホール作業前に全体の確認を行います。
部品交換の必要な箇所や部品の摩耗度など事前に確認します。

オーバーホール作業各部品のビフォーアフター

フロントチェーリング

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール作業前のチェーンリング

全体的な汚れとギア歯先にべっとりと汚れの層がこびり付いています。

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール作業前のクランク&チェーンリング

フロントチェーリングを取り外し、見えにくいクランク裏面などの汚れ具合を確認

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後のチェーンリングのみ

クランクからチェーンリングも取り外し歯先の汚れもしっかり落として、ネジも1個1個丁寧に汚れを落とします。

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後のクランク

左右のクランクも洗浄して頑固な汚れを取り仕上にワックスコートして光沢を出します。

ボトムブラケット

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール前のボトムブラケット部品

ボトムブラケットも取り外し、古い汚れたグリスが付着しています。

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後のボトムブラケット

ボトムブラケット左右の軸受け部分も汚れを落としてきれいに

フロントディレイラー

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール作業前のフロントディレイラー

フロントディレイラーも汚れとホコリの層が溜まり光沢も消えていますね。

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール作業後のフロントディレイラー部品

フロントディレイラーもしっかり洗浄して汚れを落とし、きれいに仕上げたら光沢も蘇りました。

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール作業後のフロントディレイラー

フロントディレイラーを再組付けして

リアディレイラー

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール前のリアディレイラー

リアディレイラーも汚れの層が溜まっていて、モデルネーム部分のクリアシールも剥がし忘れていたようです。

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後のリアディレイラー部品

リアディレイラーも分解洗浄して汚れを落としきれいに仕上げました。

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後のリアディレイラー

モデルネームの汚れたままのクリアシールも剥がし全体の光沢も蘇りピカピカになりました。

チェーン

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール作業前のチェーン

チェーンの摩耗具合をシマノ「チェーンチェッカー」を使い確認しましたらかなり摩耗しているのが判明したため交換することに

チェーンの伸び測定方法についてはこちらコスナブログ記事を参照してください。

シマノチェーンチェッカー「TL-CN42」チェーン伸び測定と使い方

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後の交換したチェーン

チェーンは新品に交換

カセットスプロケット

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール前のカセットスプロケット

カセットスプロケットも摩耗している可能性があるため、新品のチェーンに交換した時に歯飛び現象が起きる可能性もあるためチェーンと一緒に新品に交換することに

歯飛び現象についてはこちらコスナブログ記事を参照してください。

自転車ギヤが抜ける感じや滑べる感じがしたら「自転車歯飛び現象」かも?

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後の交換したカセットスプロケット

チェーンとスプロケットも新しくなりこれで駆動効率も向上

前後ホイール

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール前の前ハブ部分

前輪ホイールも全体的に汚れがかなり付着

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後の前ハブ部分

前輪ホイールとスポーク1本1本の汚れも丁寧に落としてきれいになりました。

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール前の後輪ハブ部分

後輪ホイールも頑固に汚れが付着しています。

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後の後輪ハブ部分

後輪ハブも細かな所まで汚れを落としてきれいに仕上げました。

ペダル

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール前のペダル

全体的に汚れもあり、またペダルシャフトに僅かにガタがありましたので合わせて分解して調整することに

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後のペダル分解

ペダル内部も分解して洗浄潤滑グリスアップを行い回転もスムーズに

前後ブレーキキャリパー本体

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール前の前後キャリパーブレーキ本体

前後ブレーキキャリパー本体も取り外し、汚れも溜まり全体的に光沢も鈍くなっています。

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後のキャリパーブレーキ本体

ブレーキキャリパーも分解して各パーツの洗浄作業を行いきれいに

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール前のリアブレーキ付近

作業前の後輪キャリーパーブレーキ部分

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後のリアブレーキ付近

作業後の後輪キャリーパーブレーキ部分

ヘッド部分

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール前のヘッド部分

ヘッド内部もかなり古いグリスで汚れが目立ちます。

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後のヘッド部分

ヘッド部分も分解して上下ベアリングもきれいにしてグリスアップ作業をしていきます。

ハンドル部分

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール前のDEDA ハンドルステム

ハンドルステム部分もかなり汚れが目立ち光沢も消えしまってます。

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後のきれいになったDEDAハンドルステム部分

ハンドルステムも取り外し分解して各パーツの洗浄作業を行いきれいに仕上げて光沢もご覧の通りになりました。

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後のハンドルステム

ハンドルステムも輝きが戻りきれいに

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール作業バーテープ交換前

ハンドルバーテープもケーブル交換に合わせて交換することに

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール作業バーテープ交換後

ハンドルステム&ハンドルバーはイタリアDEDA製で組付けらていましたので、それに合わせ店長おすすめのバーテープDEDAエレメンティのPRESA(プレーザ)モデルを選びました。カラーはオーナー様指定のブラック/ホワイト

DEDAエレメンティのバーテープ「PRESA(プレーザ)」はグリップ力と高い衝撃吸収性を兼ね備えた快適性のツーインワンバーテープです。EVAと穿孔PUの2つの密着したレイヤーで構成されておりプロライダーにもオススメなモデル。

シマノから日泉(ニッセン)ケーブルに交換

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホールでシマノから日泉ケーブルに交換したワイヤーケーブル類

今回のオーバーホール作業に合わせブレーキケーブル&シフトケーブルをシマノ純正から引きの軽さで定評のある日泉(ニッセン)ケーブルに交換しました。

特に変速時のシフティングのスムーズさはオーナー様に感じていただけたかと思います。

日泉(ニッセン)ケーブルについてはこちらコスナブログ記事を参照してください。

ロードバイク引きを軽くしたいなら日泉(にっせん)ケーブル試してみて

オーバーホール完了

約12年前のKUOTAロードバイクのオーバーホール後のきれいになった本体

オーバーホール完了

KUOTAロードバイクきれいに仕上がりました。

まとめ

あなたの愛車も一度お近くのプロにオーバーホール作業をご依頼してみてはいかかでしょうか。

きっと乗り心地が向上してより快適なサイクルライフが楽しめると思いますよ。

今回ご依頼いただきましたオーナー様ありがとうございました。

その他当店コスナサイクルのオーバーホール作業はこちら「サイクルクリーニング」コスナブログ記事を参照してください。

投稿者プロフィール

小砂恵三
小砂恵三コスナサイクル店長
宮田工業(現在:ミヤタサイクル)での研修を得て、インショップ形式の自転車店の店長に就任。その後家業を継ぎ自転車のメンテナンス、販売に従事して35年以上。
自転車専門資格として「自転車安全整備士」「自転車技士」「スポーツBAA PLUS」「自転車組立整備士」などを保有。
現在はコーダブルームやパナソニックといったスポーツ自転車から電動アシスト自転車までを幅広くカバーするサイクルショップ、コスナサイクルを運営。