この記事は、2025年5月12日に追記・更新しました。
「【完全ガイド】6段変速自転車のシマノチェーン交換方法|工具・交換手順・注意点まで詳しく解説]について反映しています。
通勤や通学、日常の移動手段として人気の6段変速付き自転車。長く乗っていると、走行中に「ギアがうまく切り替わらない」「チェーンがカチャカチャと鳴る」「漕ぐ力が伝わりにくい」といった症状に心当たりはありませんか?それ、もしかするとチェーンの劣化や伸びが原因かもしれません。
自転車のチェーンは消耗品。特に6段変速タイプは日常的な使用頻度が高いため、定期的な点検と交換が不可欠です。
この記事では、初心者の方でも安心して取り組めるように、シマノ製6段変速用チェーンの交換方法を徹底解説します。使用する工具や交換の目安、正しい手順と注意点、さらには長持ちさせるメンテナンス法まで幅広く網羅しました。
外装6段変速用自転車チェーンも毎日の通勤等で使用していますと、当然雨風にもさらされる事もありますでしょうから結構過酷に使われる事が多いんですよね!
普段からお手入れをしてチェーンに定期的に注油等を行えばまだ良いのですが、何もお手入れせずそのままに放置しておきますとの上部画像のようにチェーン全体が茶色にサビてしまいます。
最悪はチェーンのリンク部分も固着して動きが悪くなり、ペダルを漕いでも「ガクガク!」した感じでとても乗れるような状態でなくなりこうなると自転車チェーン交換が必要になります。
また、チェーン全体が錆びて潤滑を怠ると摩擦の影響で「キュルキュル!」とした異音がペダルを漕ぐたびに聞こえるようになります。
以下の症状があれば、チェーンの交換を検討しましょう:
それでは、実際に画像を交えてチェーン交換作業を解説していきます。
チェーンも自転車により適正な長さがありますので、ひとつの目安として今まで使用していたチェーンの長さを参考にしてください。
リヤスプロケットの一番小さなギヤにチェーンをかけた状態で、リアディレイラー(後変速機)の上下プーリー(歯車)の位置関係を覚えておくと良いと思います。
まず、古いチェーンの接続部を確認します。ピン接続タイプであれば、任意の位置でチェーンカッターでピンを押し出して外します。ミッシングリンクがある場合は専用工具でリンク部分を取り外します。
今回使用する工具は、シマノ製チェーン切工具「TL-CN28」で6,7,8,9,10,11スピードチェーン対応です。
ポイント: チェーンを取り外す前に「チェーンルート」を写真に撮っておくと、後の取り付けがスムーズです。
新しチェーンの適正な長さが確認できましたら、余分な部分のチェーンをチェーン切工具で切り離します。
新しいチェーンを古いものと並べて、同じリンク数にカットします。適切な長さを確保することで、変速性能やチェーンの張りが安定します。
注意: チェーンは長すぎても短すぎてもNG。ディレイラー(変速機)が正常に動く範囲に調整しましょう。
ワンポイントアドバイス:古いチェーンの場合、摩耗もしていますのでチェーンが少し伸びているような状態になっています。
チェーンをフロントギア → リアギア → リアディレイラーの順に通します。取り付けの際には、ディレイラーのプーリー(歯車)に正しくチェーンをかけることが重要です。
適正な長さになったチェーンをつなぐために、付属のチェーンコネクティングピンを使用してアウターチェンリンク(幅が広い)とインナーチェーンリンク(幅が狭い)を合わせそこの穴に通します。コネクティングピンの先は誘導部分として細くなっていますのでスムーズに作業できます。
ワンポイントアドバイス
チェーンをつなぐ時のおすすめリンク位置はギヤにチェーンを通した時に、フロントチェーンリングに対して下側にチェーンがある位置で、チェーンリンクが画像のように、後輪に近い方のインナーチェンリンク(幅が狭い)とフロントチェーンリングに近い側のアウターチェーンリンク(幅が広い)の向きでチェーンをつなぐことをおすすめします。この接合の方がチェーン強度が増し、よりチェーンが切れにくくなります。
シマノ製チェーン切り工具を使用して、コネクティングピンを圧入していきます。
適正なピン位置の確認として、チェーン切り工具でネジ込んでピンを圧入している段階で一瞬、力が抜ける感じがする箇所に当たりますので、その位置がピン圧入に適正位置になります。
分かりずらい時は次の工程も参考にしてピン圧入の適正位置を確認してください。
ピンが適正位置に圧入できましたら、余分なチェーン先誘導部分を、チェーン工具のこの部分を利用してピンの奥までしっかり差し込み、ピン先の誘導部分を折り切断します。
チェーンつなぎ部分がスムーズに動くか左右上下に動かし確認します。
もしこの段階で渋いような感じがする場合は、チェーンのピン位置が適正でない可能性がありますので、再度チェーン切工具を使用して慎重にピン位置を微調整してください。
クランクを回してチェーンの動きを確認します。ギアチェンジがスムーズに行えるか、異音がないかを入念にチェックします。
チェックリスト:
月に1回程度、または雨天走行後にチェーンオイルを差しましょう。
ブラシとウエスでチェーンとスプロケット周りの汚れを除去します。必要に応じてパーツクリーナーを使い、乾燥後に注油。
詳しくは、こちらコスナブログ記事で紹介していますので参照してください。
自転車チェーンの洗浄方法「ワコーズのクリーナーを使ったメンテナンス手順」
A. はい、基本的な工具と手順を守れば可能です。ただし、チェーンカッターなどの専用工具が必要です。心配な場合は、自転車専門店で作業を依頼することをおすすめします。
A. 使用状況によりますが、一般的には走行距離3,000~5,000kmが交換の目安です。異音や変速不良を感じたら点検してみましょう。
A. はい。6段変速には6~8速対応のチェーン(シマノ製CN-HG71又はCN-HG40など)を使用します。9速以上用のチェーンでは幅が合わず、動作不良の原因になります。
A. チェーンの長さやディレイラーの調整に問題がある可能性があります。再度チェーンの通し方やリンク数を確認し、ディレイラー調整を行ってください。改善しない場合はお近くの自転車専門店にご相談しましょう。
自転車のチェーンは「見えにくいけれど非常に重要な部品」です。特に6段変速付きのモデルでは、チェーンの劣化や摩耗によって、走行性能や安全性に大きな影響が出ることも少なくありません。しかし、適切なタイミングでの交換と定期的なメンテナンスを行えば、愛車はずっと快適に、安全に乗り続けることができます。
今回ご紹介したシマノ製チェーンの交換方法は、正しい工具と手順さえ押さえれば、セルフメンテナンスも十分に実施可能ですが、それでも不安がある場合や、作業に自信がない方は無理せずプロの自転車整備士にご相談されることをおすすめします。「安全第一」であることを忘れずに、これからも快適なサイクルライフをお楽しみください。
こちらのコスナブログ記事でも「自転車チェーン関連の記事」を紹介していますのでご参照ください。
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