小田原の自転車専門店

キッチンカーの省スペースビジネスってどのように運営されているのかを聞いてみます

フードトラックKing

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全国の商店や、これから開業したいという人の悩みの1つが、

店舗の準備だと思います。

お店の広さや内装、お客様の動線やライティングを考えて…。

全部合わせて数百万円なんてことも。

しかも、スペースコストまで考えると…。

コスナサイクルでも、もちろん悩みどころです。

そんな中、固定の店舗を持たずに、移動式の店舗を持つオーナーの方も増えてきました。

今回お話をお聞きするフードトラックKingさんも、そんな移動式店舗を持つオーナーさんです。

省スペースビジネスって、実際どうなの?

そんなことをお聞きします。


フードトラックKing

取材時には、実際に使用されているフードトラックにてお越しいただきました。

フードトラックKing
今回お話をお聞きするのは、関東近郊でキッチンカーでの営業をしている、フードトラックKingの塚田さんです。

コスナ 今日は実際に使用されている車両で来ていただいてありがとうございます。

こういう車両って、売っているのはあまり見かけませんね。

塚田さんこれは、市販されているものではなくて、オーダーを出して作ってもらうんです。

コスナ あ、オーダーメイドなんですか。

フードトラックKing

塚田さん ベースは軽トラックなんですが、荷台の枠を外して後部にキッチンスペースを取り付けるんです。

コスナ 元は普通の軽トラだって、知らない人も結構いると思います。

ちょっとアレな話、こういう車両っておいくらぐらいで…。

塚田さん ピンキリなんです。神奈川県にも制作してくれる業者さんはいるんですが、これは都内の業者さんに作ってもらいました。

大体の平均価格で言うと下は250万円くらいから、上は500万円くらいです。

コスナ 価格に開きがありますね。どのようなちがいがあるんでしょうか。

フードトラックKing

塚田さん 機能面がちがうのと、耐久性の問題もあるようです。

初期費用が多少高くてもオールステンレスで作ったものは経年劣化によるリペアが少なかったりと、維持費にも違いがでてきます。

実際、ほかのフードトラックさんから聞いた話だと、安めに作ると10年くらいで雨漏りがあるとか。

初期費用は多少高くてもよかったかな、と思っています。

コスナ 短期間で買い換えのできるものではないですもんね。

これ、車検とかって。

塚田さん 車検時にはキッチンスペースを取り外します。

コスナ え! 取り外せるんですか!?

塚田さん 4〜5人くらいで、手で取り外せるそうで。そんなに重たくはないみたいですね。

コスナ 人力で! いやー、すごいなあ。

フードトラックKing

コスナ 内部もシンプルですね。

塚田さん 移動を前提とするのであまりごちゃごちゃ載せることはしないんですね。

コスナ 最近はさまざまな場所でフードトラックを見かけるようになりました。

新宿近辺では、ケバブ屋さんのトラックをよく見かけて。

角を曲がったらまたケバブのトラックが! ということも。

塚田さん たしかに、フードトラックのケバブ屋さんは多いですね(笑)。

エリア的なお話をすると、都内のフードトラックの数は全国屈指の数でもあるので、見かける機会は多いと思います。

コスナ ちょっとブームというか、省スペースビジネスということに惹かれる方も多いんでしょうか。

塚田さん いろいろ要素はあると思いますが、たしかに流行もあると思います。

あとは、固定の店舗にかかる経費とこういったフードトラックの経費では、後者が圧倒的にメリットが多いですから。

ほとんどの場合、1人かご夫婦で運営されていることがほとんどなので、人件費もそんなにはかかりません。

コスナ 初期投資さえしっかりしていれば、ランニングコストは安めにあげられるんですか。

塚田さん そう思います。あとは稼働率ですね。

毎日のように出店しているか、また出店する場所を確保しているかも重要です。

コスナ Kingさんは、小田原市内のsotosotodaysさんや都内、各地のイベントなどにも出店されていますが、出店場所はどのように確保されているのでしょうか。

フードトラックKing

塚田さん わりと単純で、ここに出店してみたいと思ったら個人で直接交渉をします。

あとは、フードトラック同士の横のつながりで出店することもよくあります。

イベントに4〜5台のフードトラックが出ていて、この前あそこよかったから今度一緒に行こうよ、というようなお誘いを受けることも多々あるんです。

自分は、店舗を持って喫茶店の経営をしていたこともあるんですが、当時よりも現在の業態のほうが圧倒的に横のつながりが深いです。

コスナ 似通った業態でも、ライバル視されるようなことはあまりないんですか。

塚田さん 少なからずあるとは思いますが、ほとんどは仲間という感覚のが大きいですね。

イベントなどに出店する際は、協力してイベントを盛り上げていこう! という意識が強いです。

コスナ それはいいですね。協力しあうことで生まれるビジネスチャンスは多いですから。

なんとなく、都内なんかは1つの業者が出店場所を確保していて、そこに手数料を払って出店させてもらうような形式なのかと思っていました。

フードトラックKing

塚田さん そういう形態もありますよ。

自分が都内で出店しているところは、業者さんを通さず直接交渉したので出店料などの費用はかかっていませんが、手数料を払って指定された場所で出店しているところもあります。

中にはお客さんがいっぱいいるエリアで3時間くらいの間に200食ちかく販売する人もいるみたいですね。

コスナ 3時間で200食!

塚田さん しかも女性2人だけで営業していたりするんです。通常のレストランなどでは考えられない回転率です。

コスナ テイクアウトを基本とするフードトラックならではですね。

それにしても、直接交渉の場合は移動費と食材費や調理費などの最小限の経費だけで運営できるのはいいですね。

塚田さん そうですね、出店場所のオーナーにちゃんと認めてもらえる機会があるならば、自分で交渉するほうがいいと思います。

ただ、出店を許可してもらえたからこそ、その分こちらもしっかりと運営していく必要があります。

信用にかかわる部分ですから。

せっかく出店を許してもらえたのに、敷地のオーナーの方にも、お客さんにもがっかりさせたくないですからね。

フードトラックKing

コスナ プロ意識の高さを感じます。

出店を許可してくれる土地のオーナーさんも、オフィスビルなどで近隣に食事をする場所がない、もしくは少ない場合にはこういったフードトラックが来てくれるのはうれしいですよね。

塚田さん 食事のできる場所の確保は大変ですからね。お昼時に歩いて15分くらいしないと食べる場所がないところも意外とあるんです。

そういう場所とマッチングできれば、お互いにWin-Winな関係が築けます。

積極的に声をかけてみてもいいかもしれません。

コスナ ちなみに、フードトラックって営業許可は必要なんですか。

塚田さん 必要です。都道府県ごとに申請する必要があります。

東京都は比較的楽に取得できますが、実は神奈川県は結構厳しくて。

いま、うちはその場で調理する揚げたての唐揚げを提供しているんですが、メニューによってはNGとなることもあります。

コスナ 利用者の多い都内のほうが厳しいイメージがありました。

塚田さん 逆なんですよ。不思議なところですね。

コスナ まったく知らない世界で、お話を聞くのが面白いです。

フードトラックでの営業をしていて、楽しいと感じるのはどのような部分でしょうか。

塚田さん 人とのつながりが広がっていくところです。

店舗のときも、もちろん常連さんや近隣の方とのつながりが広まっていくんですが、フードトラックはもっと広く、もっとさまざまな形で人とつながっていきます。

そんな中で、お客さんがリラックスして、近くのお店でお買い物をしたりウチで食事を楽しんだり、そういう場ができあがっていくのが楽しいですね。

コスナ たしかにKingさんの出店場所に行くと、お客さんのお子さんが近くで遊んだり、楽しそうに食事をしたりしている姿をよく見かけます。

塚田さん 出店エリアや提供しているメニューにもよるんですが、買ったものをその場でご家族で食べていただけたり、なかには夜の食卓にあげるために購入していただけたり。

お客様に喜んでいただく姿を見たり、想像したりというのは楽しいです。

こういうことは、喫茶店のときはなかなかありませんでしたから。お客さんとの距離が近いフードトラックの特徴です。

中には毎週の出店を楽しみにしていただいて、いつも20個、30個と購入していただけることもあるんです。

コスナ Kingさんの唐揚げはおいしいですからね。一度食べ始めると止まらなくなってしまいます。

塚田さん そう言っていただけると(笑)。

店舗を持って営業しているときには、本来お客さんにならないであろうエリアの人とも、フードトラックを通してお知り合いになれるのは大きな魅力だと感じています。

 

次回、フードトラックならではの悩みと、これからの省スペースビジネスについて。明日更新です。

オフィスの駐車スペースや、遊休地を活用できるキッチンカーの魅力

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コスナブログ編集部
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