この記事は、2025年9月23日に最新情報を追記・更新しました。
【子供自転車の補助輪の外し方&両立スタンドの取り付け完全ガイド】初心者でも失敗しない手順とは?について反映しています。
「転ばせたくない。でも自立させたい。」――多くの親御さんが抱くこの気持ちこそ、補助輪を外す瞬間のリアルな心境ではないでしょうか。
子供にとって補助輪卒業は大きな挑戦であり、親にとっても見守る勇気が試される特別な時間です。
しかし実際に外そうとすると「本当に乗れるだろうか」「転んでしまわないか」と不安がつきまといます。
さらに補助輪を外した後は、自転車をしっかり支える両立スタンドの取り付けも欠かせません。
この記事では、初心者でも失敗しない補助輪の外し方と両立スタンドの取り付け手順を、自転車専門店の経験をもとに丁寧に解説します。
安全確認のコツやつまずきやすいポイントも紹介しますので、この記事を読めばお子さまの「自転車デビュー」を安心してサポートできます。
補助輪を外す時期に「正解」はありませんが、目安として以下のようなポイントがあります
補助輪を外す=卒業ではなく、「本人が怖がらずにやってみたい!」と思ったときがベストタイミングです。
多くの子供自転車後輪のナットサイズは15㎜ですので、このサイズに合ったソケットレンチがあればおすすめです。
しかし、なかにはこのサイズ以外のナットサイズを使用している場合もありますので、ご自身で作業を行う前に先ずはお子さまの自転車のナットサイズを確認してください。
マイナスドライバーもあると便利です。
後輪ナットに保護キャップを被せてあるモデルもありますので、その時キャップを取り外すときに使用します。
※ナットの取り外し取付作業をなかにはモンキーレンチ工具を使用される方もいらっしゃるようですが使い方を誤るとナットの角をなめてしまいがちですので、ご自身で作業を行うときは自己責任のもと慎重に作業を行ってください。
不安な方はプロに任せたほうが安心ですよ。
補助輪付きこども自転車を作業がしやすい場所に移動します。
左右の保護キャップをマイナスドライバーの先を使って取り外します。
車軸のワッシャーと保護キャップの隙間にマイナスドライバーを入れ押し広げるような感じで。
手を滑らせてケガをしないように注意してください。
それでも固くて取り外しが難しい時は、プライヤー等の工具を使い外してください。
但し、プライヤーの歯形の跡が保護キャップに残ります。
保護キャップを取り外した状態です。
15mmソケットレンチ工具を使用してナットを緩めます。
ナットを緩める向きは反時計方向に回します。
ドロヨケステーを取り外し、片側の補助輪が外れたら、反対側の補助輪も同じように取り外します。
これで、子供自転車補助輪外しは終了です。
両輪でしっかり自転車を支えるタイプのスタンドで、特に小さなお子さまが使用する自転車には転倒防止のためにおすすめです。
車体のサイズ(インチ)に合った両立スタンドを選びましょう。
例:16インチの子供車 → 16インチ対応の両立スタンド
お子さまの自転車に合ったサイズの両立スタンドを用意します。
サイズが分からないときは、タイヤサイズで確認を。
こちらのコスナサイクルブログ記事を参照してください。
補助輪を取り外した状態の自転車は不安定になりまので、両立スタンドを取り付ける前に自分の両ももで後輪タイヤを挟み込むようにして自転車を安定させるのもひとつの方法です。
両立てスタンドを手で押し広げながら片側を後輪車軸にはめます。
この時、スタンドは必ず車体の一番奥に。
子供自転車によっては、補助輪を取り外した時に更に内側に薄いナットで固定されているものもあります。
このような場合も、薄いナットも必ず取り外してからスタンドをはめてください。
薄いナットが付いたままの状態でスタンドを取り付けますと、フレームにしっかり固定できず危険ですので必ずスタンドはフレームの一番奥にはめてからナットで固定してください。
両立スタンドのもう片側も押し広げながら車体に確実にはめこみます。
取り付けるときはスタンドロックが左側にくるようにします。
次に、左右のドロヨケステー(ドロヨケを支えている棒のようなもの)を車軸に通します。
補助輪取り外した時に使用していたワッシャーを入れます。
ワッシャーに溝が切ってある方を内側にして入れてください。
両方に溝が切ってある場合はどちらの向きでもかまいません。
スタンド→ドロヨケステー→ワッシャー→ナットの順番で入れ、最初は手で軽く時計方向に回してねじ込みます。
15mmボックスレンチを使用してナットを締めて両立スタンドを固定します。
ナットを締めこむ時は片側だけ強く締めこまず左右交互に行います。
最後にナットに保護キャップを被せれば、両立スタンドの取付終了です。
取り付けた両立スタンドがしっかり固定できスタンドが正しく作動するか確認をします。
両立スタンドの左側にはスタンドのロックが付いてます。
駐輪時には必ずスタンドロックを画像のように前側に倒してロックをしてください。
ロックをぜずに駐輪していますとスタンドが場合によっては何かの拍子で跳ね上がり自転車が動き出してしまいとても危険です。
乗車する時は、両立スタンドのロックを解除(ロックを後ろ側にする)します。
スタンドを足で跳ね上げてください。
両立スタンドを立てるときはこの動作の逆順で行ってください。
お子さんにとって、バランスの取り方に慣れるまでが一番の山場です。以下のステップがおすすめです。
自転車をストライダーのように使い、バランス感覚を養います。
お子さまの自転車のサドル後部を持ち支えながらお子さまの走行バランス練習を支えてあげる。
ワンポイントアドバイス:
お子さまの目線は走行中につい下がり気味になりがちですので、走行方向の前をしっかり見て走行練習するようにしてください。
補助輪を外したあとは、乗車姿勢が安定しているかどうかが乗りやすさを左右します。
サドルやハンドルの高さを少し変えるだけで、自転車はぐんと扱いやすくなります。
詳しい調整方法はこちらの記事で紹介しています。
▶ 子供用自転車ハンドルとサドル高さ調整で乗りやすさ倍増
補助輪を外した直後は、スピードを自分でコントロールする力が求められます。
そのときにブレーキレバーが遠くて握りづらいと、危険につながりかねません。
手の小さいお子さまでも安心して操作できるブレーキレバー調整の方法は、こちらの記事をご覧ください。
▶ ブレーキレバーが遠くて操作しづらい…手の小さい方でも快適になる調整ガイド【自転車整備の基本】
補助輪を外すタイミングや両立スタンドの取り付けも大切ですが、実は「最終組立て整備」が乗り心地や安全性に大きな差を生みます。
専門店ならではの丁寧な作業の重要性については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 同じ子供自転車でもショップでの最終組み立て作業で乗りやすさに差が出るって知ってましたか
Q. 補助輪を外してすぐに乗れる子はいますか?
A. はい、います。バランス感覚や運動経験によっては、初めて補助輪を外してもすぐに走れるお子さまもいます。
ただし、多くの場合は何度か練習を重ねて少しずつ慣れていきます。
「できる・できない」ではなく、挑戦する気持ちを応援することが大切です。
Q. 両立スタンドの代わりに片足スタンドでも大丈夫ですか?
A. 使用は可能ですが、安定性には大きな違いがあります。子供用自転車は軽くて倒れやすいため、片足スタンドでは駐輪時に転倒するリスクが高まります。
安全性と安心感を優先するなら、両立スタンドが断然おすすめです。
Q. 補助輪を外すタイミングの目安はありますか?
A. お子さまのタイプによって異なります。キックバイクや三輪車でバランスを取れるようになった子は卒業のサイン。一方で、補助輪付き自転車を長く使っていて「補助なしに挑戦したい!」と気持ちが芽生える子もいます。その場合は、ペダルをしっかりこげる力と真っすぐ進もうとする意欲があれば安心です。
無理に早める必要はなく、本人の「やってみたい」が一番のタイミングです。
Q. 転んでしまったときの安全対策はありますか?
A. はい。補助輪を外した直後は転倒のリスクがつきものです。必ずヘルメットを着用し、可能であれば肘や膝のプロテクターも準備してください。練習場所は交通のない広場や公園が安心です。
転んでもケガをしにくい環境を整えることが、自転車上達の近道になります。
補助輪を外すことは、子供にとって大きな成長の一歩であり、親にとっても見守る勇気が試される瞬間です。
大切なのは、「完璧に乗れるかどうか」よりも「挑戦する気持ちを応援すること」。
そして、その挑戦を安心して見守るためには、正しい手順で補助輪を外し、両立スタンドを取り付けることが欠かせません。
この記事で紹介した流れを参考にすれば、親子で安心して補助輪卒業を迎えられます。
お子さまの「できた!」という笑顔は、きっと忘れられない宝物になるはずです。
その他14インチ、16インチサイズも選択できます。