他店購入車のパンク修理依頼でコスナサイクルに持ち込まれる一般自転車の中に、最近多くみられるケースがあります。
その自転車には必ずあるシールが貼られています!
車輪(リム)のバルブ口金付近に「Slime(スライム)」のシールが貼られている自転車でのパンク修理依頼です。
スライムのパンク防止剤は、当然パンクをした時に、小さな穴の場合なら一時的にその液体がパンクの穴を塞いでくれるというメリットがありますが、取扱いについて注意しなければならない事もあり、それをきちんと理解して使用されていれば良いのですが・・・?なところが。
お持ち込みいただいたお客様にその事をお尋ねしますと、ほとんどの方がメリットの部分しか理解していなく、一番大切な注意すべき点を忘れてしまっているのかまたは知らないことです!
バルブ口金を外してみると、なんだかベトベトした液体がバルブ虫ゴムに付着しています。
バルブ口金の穴から中を覗いてみると・・・「緑の液体」が口金内部周辺に付着しています。
更に、タイヤからチューブを取り出してみますとチューブの中に入っていた「緑の液体」が出てきます。
この「緑の液体」がパンク修理作業時には、大変厄介になります!
このスライム パンク防止剤の「緑の液体」は細かな粒状になっていまして、1か所パンクした穴が小さい時は、タイヤの遠心力でそのパンクした箇所の穴を粒状の液体が塞いでくれてパンクは一時的には防げて便利ですが・・・
パンクの穴が大きい場合には、穴を塞ぐことはできません。
更に、
穴を塞いだとしても少しずつですが空気は抜けていきますので頻繁に空気の補充が必要になります。
パンクした小さな穴もそのままの大きさならいいのですが、たいがいはパンクした穴は段々と大きくなってしまいますのでそうなるとパン防止剤を使っても穴を塞げなくなります。
パンク防止剤を長期入れっぱなしですと、バルブ虫ゴムやバルブ口金本体にも影響がでますので定期的な交換が必要です。
虫ゴム交換方法はこちらのコスナブログ記事を参照してください。
この緑の液体の一番の厄介な所は、パンク修理時です。
液状なので、チューブの中に入っていたものがタイヤの内側全体にまで広がってしまうケースも多く、それを拭きとるのも大変なんです。
パンク修理をしたとしても、その液体が中に残っているとパンク修理をした箇所が「緑の液体」の影響で剥がれてしまう事もあります。
そのため、スライム パンク防止剤入りのチューブを完全にパンク修理するには、チューブの中に入っている「緑の液体」を完全に水で洗い流さなくてはなりません。
その作業時間を考えますと、通常の当店パンク修理代金ではまったく採算が合わず、また、お客様にもその作業工賃を含めた合計金額をご請求することになってしまいます。
そのため負担増がかなり増えてしまい当店の場合、チューブ交換の方が安くなることから、当店コスナサイクルでは、スライムパンク防止剤入りのパンク修理ご依頼の場合は、パンク修理ではなく、通常のチューブ交換とさせていただいております。
ご理解の程よろしくお願いいたします。
スライムパンク防止剤入りのチューブを新しく通常のチューブに交換しましたので、「Slime(スライム)」入りのマークであります、このシールは剥がします。
これで次回からは、パンクした時はパンク修理での対応ができますのでご安心ください。
当店では一般自転車に注入するスライムパンク防止剤を推奨致しかねますが、
ご利用については、ご自身でメリットの部分だけではなく、大事な注意する点も十分ご理解のうえでのご使用を。
今一度、あなたの自転車に「Slime(スライム)」のシールが貼ってあるかの確認をしてみては。