コスナサイクルも祖父の代から私で3代受け継いでいますので創業から約76年ぐらいになります。
自転車も専門工具が多くありますので、その時代の自転車モデルに適合した工具が必要になります。
昭和時代の自転車を支え続けてきた自転車専用工具も時代が経つにつれて「自転車ヴィンテージ工具」として大切にして工具によっては現役で今でもコスナサイクルのお客様の自転車修理等に役立っています。
自転車ヴィンテージ工具をひとつひとつじっくり見ますと、工具の作りはシンプルでありながら頑丈に出来ていてそれぞれの製造メーカーの刻印が刻まれていたり、当時の日本の物つくりのこだわりを伺えます。
こちらの工具は、今では使うことが無い自転車ヴィンテージ工具です。
何に使うと思いますか?
上段の工具は、クランク修正工具です。
下段の工具は、当時私が幼い頃この工具を先代の父が使用していた記憶はあるのですが、おそらくペダル修正用工具かと思います。
それと、赤い矢印のとこに刻印が入っていますが、検索して調べてみましたら「カギのマーク」が商標になっている大塚製作所で作られた工具のようです。
東京・ヤエソノのバック拡げ工具です。
後輪のタイヤチューブ等を交換する時にシートステーフレーム部分に挟んで工具で押しひろげて後輪車軸の隙間からタイヤチューブを取り外したり、入れたりする工具です。
当時のフレームは鉄フレームで頑丈でしたのでこちらの工具を使用していましたが、私の代になってからはこちらの工具は自転車修理等には使用していません。
なぜ?
それは、自転車のフレーム素材も鉄以外にアルミ合金なども増え、また電動アシスト自転車などのフレームへのダメージを考慮して作業時間はかかりますが後輪を全て外してからタイヤチューブ交換作業を行っています。
また、安価な自転車などはバック拡げ工具を使用してしまうと、後輪取付部のフレーム部分が広がった状態になりフレームにあまり良くないので当店では「バック拡げ工具」を使用しての作業は行っておりません。
HKCの刻印は、「寶山(ほうざん)工具商会」です。
ホーザン株式会社は、現在も自転車専用工具を製造しているメーカーです。
一般自転車用チェーンケースのロックリングの脱着用工具で、爪の位置を調整することできます。
こちらの自転車ヴィンテージ工具は、今でも現役で使用している工具です。
東畑製の自転車ヴィンテージ工具です。
工具の形状からしてスポーク切断工具だと思います。
私は一度も使ったことが無い工具です。
大塚製作所の「ハブ軸押さえ工具」です。
自転車ハブナットが固着してとも回りして外せない時に、この工具をハブシャフトネジ部に合わせ押さえながらナットを取り外す工具です。
こちらの工具は現役で使っている工具のひとつです。
実用車の耳付きタイヤ専用のバルブ口金用カット工具で、こちらの自転車ヴィンテージ工具も今でも役立っています。
使い方はこちらコスナサイクルブログ記事を参照しくてださい。
約25年前の実用車がコスナのサイクルクリーニングでピッカピカに
東京・畑屋機械店製の自転車ヘッドロックリング回し工具
今でも使い続けています。
自転車ハブ軸の回転部分のナット調整に使用する工具です。
畑屋機械店の自転車ホイール振れ取り台です。
この自転車ホイール振れ取り台は、代々使用され年季が入っている工具ですが、この工具は新しい振れ取り台もありますが、今でも私の一番使いやすい自転車ホイール振れ取り台です。
名古屋・畑屋機械店と刻印されています。
こちらのコスナサイクルブログ記事では、実際に畑谷機械店の自転車ホイール振れ取り台を使用していますので参照してください。
代々受け継がれるのは工具も同じです。
これからも、一生ものの工具を使い続けて自転車の安心・安全に役立てて行きたいと思います。